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デザイン依頼の教科書
2026年04月13日

「提出されたデザイン案が、なんだかイメージと違う」
「修正をお願いしているのに、何度やり取りしても納得のいく形にならない」
デザインやWEBサイトの制作において、こうした「修正時のミスコミュニケーション」は最も労力を奪われ、プロジェクトが難航する原因の一つです。
実は、完成するデザインの品質や成果は、最初の発注時だけでなく、途中の「フィードバック(修正指示)の出し方」によっても大きく左右されます。
今回は、「なんか違う」という感覚的な違和感を、プロのデザイナーが的確に改善できる指示に変えるためのコツについて解説します。
目次
デザイン制作の途中でデザイン案を確認した際、企業側から最も多く寄せられる修正指示が、「もう少し良い感じにしてください」「なんか違うので、もうちょっとおしゃれに直してください」といった抽象的なものです。
一見、プロのセンスにお任せしているように聞こえますが、実はこれが最も危険な指示の出し方です。
なぜなら、「良い感じ」「おしゃれ」「スタイリッシュ」といった感覚的な言葉は、人によって全く定義が異なるからです。
お客様が頭の中で思い描く「おしゃれ」と、デザイナーが想像する「おしゃれ」がズレていた場合、何度修正を重ねてもゴールには辿り着けません。
結果として、デザイナー側は「どう直せば正解か分からない」と困惑し、お客様側は「意図を汲み取ってくれない」と不満を抱え、時間とコストだけが浪費されてしまいます。
では、感覚的な「なんか違う」を、どのように伝えればデザイナーは的確に修正できるのでしょうか。
最大のコツは、好みの問題(自分たちの主観)で語るのではなく、「ターゲットから見てどう感じるか」という視点に主語を置き換えて理由を伝えることです。
例えば、以下のように変換してみてください。
このように「誰にとって、なぜ不都合なのか」という情報の設計における具体的な理由が添えられていると、デザイナーは「なるほど、それなら単に文字を大きくするより、背景色とのコントラストを強めた方が効果的だ」と、プロの視点から最適な解決策(代替案)を提示できるようになります。
もう一つ、スムーズに修正を進めるための重要なポイントは、修正依頼を出す際に「改善してほしい点」だけでなく、「ここは意図通りで良かった」というポジティブな点もセットで伝えることです。
「ここはイメージ通りです。ただ、この部分だけターゲットに合わない気がします」と分けて伝えることで、デザイナーは「ベースの方向性はこのままで良く、該当箇所だけを調整すればいいのだな」と安心し、迷うことなく修正作業に集中できます。
逆に、不満な点だけを羅列してしまうと、「根本からデザインをやり直すべきなのか?」とデザイナーが過剰に反応してしまい、結果的に良かった部分まで崩れてしまうリスクがあります。
ここまでデザイナーに修正指示を出す実務的なお話しをしてきましたが、現実的に「デザインの専門知識がない中で、的確な指示を出すのは難しい」と感じる担当者様も多いはずです。
どうしても「うまく言語化できないけれど、なんか違う」としか言えない場面も多々あることと思います。
そうした時に重要になるのが、企業側と制作側が日頃からどれだけ深くコミュニケーションをとれているかという関係性です。
私たちアメージングデザインが、代理店を挟まない直接取引にこだわり、10年以上の実務経験を持つお客様の専任デザイナーを配置している理由はここにあります。
途中で営業から制作へと人が入れ替わらないため、専任デザイナーはお客様の「本当の目的」や「業界ならではの微妙なニュアンス」を初回のお打ち合わせから深く把握しています。
だからこそ、お客様から「ちょっとここが、なんか違うんだよね」と感覚的な言葉でご指摘をいただいても、過去の対話の文脈から「もしかして、この専門用語が一般の方に伝わりにくいというご懸念でしょうか?」と、意図を汲み取り「翻訳し伝わる化」するサポートが可能なのです。
デザイン制作における修正のやり取りは、単に「間違いを直す作業」ではなく、企業と制作会社が一緒になって成果を最大化するための「対話のプロセス」です。
抽象的な言葉での指示を避け、ターゲット視点での「具体的な理由」を共有すること。
そして、その意図を正しく汲み取り、プロの視点で解決策を提案してくれる信頼できる伴走者(専任デザイナー)を見つけること。
このコミュニケーションの質こそが、最終的に出来上がるデザインの成果を決定づけます。「なんか違う」という違和感を放置せず、ぜひ納得のいくまで対話を重ねてみてください。