Blog
お役立ちブログ
Blog
お役立ちブログ
デザインの作り方
2026年09月30日

企業のパンフレットやWebサイトにイラストを使いたいと考えたとき、「かわいい感じ」「やさしい感じ」「おしゃれな雰囲気」といった言葉からテイストを探し始めることがあります。
もちろん、好みを伝えることは大切です。ただし、同じ「やさしい」でも、子ども向けサービスと医療・福祉の案内、採用パンフレットでは、適した線・色・人物表現は異なります。
イラストのテイストは、絵柄の好みだけで決めるのではなく、「誰に」「何を」「どこで伝えるのか」から逆算すると、目的に合う方向性を選びやすくなります。
この記事では、企業や団体がイラスト制作を依頼するときに、ターゲット、媒体、伝えたい印象から、線・色・人物表現・デフォルメ・背景などをどう考えればよいかを具体的に解説していきます。
関連サービス:イラスト制作
目次
テイストを決める前に、まず「そのイラストで何を伝えたいのか」を確認しておくと、その後の判断がしやすくなります。役割が違えば、同じ会社の制作物でも適した表現は変わります。
たとえば、制度説明のイラストなら情報の読み取りやすさが重要です。一方、商品パッケージやイベント告知では、世界観や感情を伝える役割が大きくなります。先に役割を決めることで、「どんな絵柄がよいか」を具体的に考えられます。
イラストのテイストを考えるとき、ターゲットは大きな判断材料です。ただし、「女性向け」「子ども向け」といった属性だけでなく、相手の年齢、知識量、見る場面、感じてほしいことまで考えておくと、方向性を決めやすくなります。
形を単純化し、表情を分かりやすくしたり、色を明確に使ったりすると、内容を直感的に理解しやすくなります。ただし、子ども向けだから必ず原色・大きなデフォルメというわけではありません。保護者も見る媒体なら、大人から見た安心感や品のよさも必要です。
商品・サービスの雰囲気に合わせて、親しみやすさ、楽しさ、上質感などを調整します。誰にでも好かれる絵柄を目指すより、その商品を選ぶ人が「自分に合う」と感じられる方向を考えておくと、方向性を決めやすくなります。
専門性や信頼感を保ちつつ、難しい仕組みを理解しやすくする役割が求められます。人物を極端にデフォルメしすぎず、色数や装飾を抑え、図解に近い表現を組み合わせる方法もあります。
「かわいい」「おしゃれ」「やさしい」は便利な言葉ですが、人によって想像する絵が大きく違います。制作側と方向性を共有するためには、もう一段具体的にします。
| 感覚的な言葉 | もう一段具体化する例 | 表現の方向例 |
|---|---|---|
| やさしい | 安心できる/穏やか/緊張を和らげる | 細め〜中程度の線、丸みのある形、落ち着いた色 |
| かわいい | 幼い/親しみやすい/楽しい | デフォルメの強さ、目や表情、色の明るさを目的に合わせて調整 |
| おしゃれ | 洗練/上質/ナチュラル/都会的 | 線を簡潔にする、色数を絞る、余白を生かす |
| 信頼感 | 落ち着き/正確/誠実 | 過度なデフォルメを避け、整理された形・色を使う |
| 専門性 | 知的/精密/分かりやすい | 図解的な構成、情報を邪魔しない色、要素の整理 |
ここで大切にしたいのは、「この線なら必ず信頼感が出る」と固定的に考えることではありません。線・色・人物・構図など複数の要素を組み合わせ、目的に合う印象へ調整します。
太めの線は力強さや親しみを出しやすく、細い線は繊細さや軽やかさを出しやすい傾向があります。直線的か、丸みがあるか、手描き感があるかでも印象は変わります。
明るい色、多色、落ち着いた色、低彩度、企業カラー中心など、色の使い方で印象は大きく変わります。既存のWebサイトやパンフレットと一緒に使う場合は、イラストだけ別の色世界にならないよう確認しておくと、その後の判断がしやすくなります。
年齢、服装、体型、表情、ポーズ、顔の描き込み具合によって、見る人との距離感が変わります。利用者像を限定しすぎたくない場合は、顔を簡略化したり、複数の人物を描き分けたりする方法もあります。
頭身を低くする、パーツを誇張するなどデフォルメを強くすると、楽しさや親しみを出しやすくなります。一方、実際の利用方法や商品形状を正確に伝える場合は、デフォルメを抑える必要があります。
人物や商品だけを抜き出すと説明用に使いやすく、背景まで描くと利用場面や物語を伝えやすくなります。掲載サイズが小さい場合は、描き込みすぎると情報が読み取りにくくなることがあります。
イラスト単体では良く見えても、実際のチラシやWebに置いたときに文字や写真と競合することがあります。最終的に使う媒体のレイアウトや配色まで見ながらテイストをあらかじめ決めておくと、後の工程で迷いにくくなります。
同じ企業・同じテーマのイラストでも、掲載媒体によって求められる見え方は異なります。制作前に、どこでどの大きさで使うかを確認しておくと、その後の判断がしやすくなります。
短い時間で見られるため、細かな描き込みよりも、人物・場面・感情が一目で分かることを優先します。小さく掲載するイラストは、線や形を整理した方が見やすい場合があります。
複数ページで使用する場合は、一点の魅力だけでなく、ページをまたいだ統一感が重要です。人物の顔、線の太さ、色、背景の描き方などをルール化すると、全体が一つの制作物としてまとまりやすくなります。
PCとスマートフォンで表示サイズが変わるため、縮小しても意味が伝わるかを確認しておくと、その後の判断がしやすくなります。アイコン的に使うイラストと、メインビジュアルに使う大きなイラストでは、必要な描き込み量も異なります。
限られた画面の中で一瞬で内容を理解してもらう必要があるため、複雑な背景より、伝えたい人物・商品・感情が明確に見える表現が向くことがあります。継続投稿する場合は、毎回テイストが変わらないよう共通ルールを持たせます。
新しく制作するイラストだけを単体で見て「好きな絵柄」を選ぶと、既存の企業ツールと合わせたときに違和感が出ることがあります。
制作前に、既存ツールの次の要素を確認しておくと、その後の判断がしやすくなります。
すべてを同じにする必要はありませんが、「この会社のWebサイトの中に自然に置けるか」「このパンフレットの世界観を崩さないか」という視点で確認すると、媒体全体の印象がまとまりやすくなります。
媒体全体の統一については、「チラシ→WEB→SNSの一貫性で反応は変わる?統一感を出す設計のコツ」も参考になります。
パンフレットの各ページ、Webサイトのサービス紹介、冊子の章扉などで複数点のイラストを制作する場合は、一枚ずつ個別に考えるのではなく、最初に共通ルールをあらかじめ決めておくと、後の工程で迷いにくくなります。
こうしたルールがあると、制作点数が増えてもばらばらに見えにくく、後から追加イラストが必要になった場合も既存の世界観へ合わせやすくなります。
イラストの方向性を共有する際、参考画像はとても役立ちます。ただし、画像を送って「こんな感じ」とだけ伝えるより、どこを参考にしたいのかを言葉にすると、意図を共有しやすくなります。
他社や他の作家のイラストを参考にする場合も、同じ絵柄を複製することが目的ではありません。参考にしたい要素を整理し、自社の用途に合うオリジナルの表現へ落とし込みます。
ここまで多くの判断項目を紹介しましたが、依頼前にすべてを決めておく必要はありません。
「誰に見せるのか」「何を伝えるのか」「どこで使うのか」「どんな印象は避けたいのか」まで分かれば、線・色・人物表現など具体的なテイストは制作会社と一緒に整理できます。
特に、チラシやパンフレット、Webサイトと一緒に制作する場合は、媒体全体のデザインを見ながらイラストの役割を決めることで、単体ではなく全体として伝わる表現にできます。
私たちアメージングデザインでは、「かわいいイラストがほしい」といったイメージだけで制作を始めるのではなく、まず使用目的、ターゲット、媒体、伝えたい印象を整理したうえでご提案いたします。
そのうえで、線の太さ、色、人物表現、デフォルメ、背景などを組み合わせ、チラシ・パンフレット・Webサイトなど実際に使用するデザインの中で機能するテイストをご提案します。
複数点のイラスト制作では、タッチや色、人物表現のルールを揃え、媒体全体の世界観まで一貫させることも可能です。
「どんな絵柄が自社に合うか分からない」「参考画像はあるが、そのまま真似したいわけではない」といった段階からでもご相談ください。
選ばれる価値をデザインして
貴社の魅力を見える化・伝わる化しませんか?