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デザインの作り方

2026年04月04日

デザインの本質は「情報の整理」。制作前に情報の設計が必要な理由

デザインの本質は「情報の整理」。制作前に情報の設計が必要な理由

チラシ、パンフレット、ポスター、冊子、Webサイト、イラスト、キャラクターなどを制作するとき、最初に「どんな見た目にするか」を考えたくなることがあります。

色、写真、フォント、レイアウト、テイストはもちろん大切です。しかし、その前に「誰に」「何を」「どの順番で伝えるか」が整理されていなければ、見た目を整えても内容が分かりにくいままになることがあります。

デザイン制作の前に必要なのは、伝える情報を整理し、役割と優先順位を決めることです。

この記事では、制作会社へチラシやパンフレット、Web、各種デザインを依頼する企業・団体担当者に向けて、媒体を問わず使える「情報設計」の基本を解説していきます。

デザインの前に必要なのは「何を、どう伝えるか」を決めること

デザインは、情報を見やすく装飾するだけの工程ではありません。読み手が内容を理解しやすいように、情報を分類し、優先順位をつけ、適切な順番と見せ方へ組み立てることも重要な役割です。

たとえば、伝えたいことが10個ある場合、その10個をすべて同じ大きさ・同じ情報量で並べても、読み手には何が重要なのか伝わりにくくなります。

反対に、最初に知ってほしいこと、次に理解してほしいこと、判断の根拠になること、最後に取ってほしい行動を整理すると、見出し・写真・文章・図・余白などの役割も決めやすくなります。

情報設計とは、情報を減らすことではない

「情報整理」というと、文章を短くしたり、掲載項目を削ったりすることだと思われることがあります。もちろん、不要な情報を減らす判断は必要です。しかし、それだけが情報設計ではありません。

大切なのは、それぞれの情報に役割を与えることです。

情報の役割 考えること 例
最初に気づいてもらう 何についての情報か 商品名、イベント名、サービス名、主メッセージ
価値を理解してもらう なぜ関心を持つ価値があるか 強み、特徴、利用メリット、体験内容
納得してもらう 判断の根拠は何か 実績、事例、仕様、体制、利用方法
不安を減らす 検討時に何が気になるか 流れ、FAQ、サポート、料金の考え方
次へ進んでもらう 何をしてほしいか 問い合わせ、申込み、Web閲覧、資料請求

情報を削る前に、「この情報は何のために必要なのか」を考えると、残す・要約する・別ページへ分けるといった判断がしやすくなります。

伝えたい内容が多い会社案内では、情報を詰め込む前に優先順位を整理することが大切です。詳しくは「伝えたいことが多い『会社案内パンフレット』で失敗する理由」も参考になります。

制作前に整理したい6つのこと

1|目的:この制作物で何を実現したいか

まず確認したいのは、制作物そのものではなく、その先の目的です。

「パンフレットを作る」「ポスターを作る」ことがゴールではありません。会社を理解してもらう、イベントへ来てもらう、商品を比較してもらう、採用応募者に働く環境を知ってもらうなど、制作物によって果たしたい役割を明確にします。

目的が決まると、必要な情報と不要な情報を判断しやすくなります。

2|相手:誰が見るのか

同じ内容でも、誰に伝えるかによって必要な説明は変わります。

既存顧客には分かる専門用語でも、初めて会社を知る人には伝わらないことがあります。企業担当者、一般消費者、学生、保護者、施設利用者など、主な読み手を決め、その人がどこまで知っているかを考えます。

3|主役:最も伝えたいことは何か

伝えたい内容が多いほど、最初に「何を一番覚えてほしいか」を決めることが重要です。

会社案内なら会社の強み、商品案内なら商品の価値、イベント告知なら参加する理由、採用ツールなら働く魅力など、制作物ごとに主役は異なります。

主役が決まると、見出しの大きさ、写真の扱い、文章量、余白など、視覚的な優先順位も設計しやすくなります。

4|根拠:その内容をどう納得してもらうか

「高品質」「安心」「豊富な実績」と書くだけでは、読み手は判断しにくいことがあります。

主張を支える実績、事例、数値、体制、専門性、仕様、利用者の声など、確認できる根拠がある場合は整理しておきます。

ここで重要なのは、実際に確認できる情報だけを使うことです。成果や数値が分からない場合は、推測して追加しません。

5|順番:何を先に、何をあとで伝えるか

必要な情報がそろっていても、順番が分かりにくいと読み手は迷います。

「自社が説明したい順」ではなく、「初めて見る人が理解しやすい順」を基準にします。たとえば、全体像を示してから詳細へ進む、課題を示してから解決方法を紹介する、特徴を伝えてから事例で裏づけるなど、読み手の理解の流れを考えます。

チラシ・ポスターのように短時間で見られる媒体と、パンフレット・冊子のように読み進める媒体では、順番の設計も変わります。

構成全体の確認には、「成果を左右する、デザイン制作時の構成チェックリスト8項目」も参考になります。

6|次の行動:見たあと、どこへ進んでほしいか

制作物を見たあとに、問い合わせ、申込み、来場、Web閲覧、商品比較など、どの行動へ進んでほしいかを考えます。

すべての行動を同じ強さで載せるのではなく、読み手が迷わないよう、制作物の役割に合う次の一歩を決めます。

Webへ誘導する場合も、QRコードを置くだけではなく、「何が確認できるのか」が分かる案内を添えると、紙とWebの役割を分けやすくなります。

情報量の多い冊子・教材では、整理した内容を章やページへどう分けるかも重要です。冊子の構成はどう決める?情報量が多くても読みやすい章立てとページ設計で、章立てとページ設計の考え方を詳しく解説しています。

媒体によって、同じ情報でも見せ方は変わる

情報設計の基本は共通でも、媒体によって読み方や使われ方は異なります。

媒体 主な役割 情報設計で重視すること
チラシ・ポスター 短時間で気づいてもらい、興味を持ってもらう 主役を絞る、視線の入口を作る、日時・行動を迷わせない
パンフレット・会社案内 価値や全体像を理解し、検討してもらう ページ構成、強みと根拠、読み進める順番
冊子・ガイド まとまった情報を読み、必要な情報を探してもらう 分類、章立て、見出し、検索しやすさ
Webサイト 必要な情報を探し、詳細を確認し、行動してもらう 階層、メニュー、ページ間導線、更新性
イラスト・図解 文章だけでは理解しにくい内容を補助する 何を絵に任せ、何を文章で伝えるか
キャラクター 特徴や世界観を象徴し、継続的に認識してもらう 何をキャラクターに背負わせるか、展開時の一貫性

関連サービス:パンフレットデザイン・作成/ポスターデザイン制作/イラスト制作/キャラクター制作

情報設計ができると、デザインの判断がしやすくなる

目的、相手、主役、根拠、順番、次の行動が整理されると、デザイン段階での判断が具体的になります。

  • どの見出しを一番大きくするか
  • 写真と文章のどちらを主役にするか
  • どこに図解やイラストが必要か
  • どの情報を別ページやWebへ分けるか
  • 余白をどこに確保するか
  • どの要素を共通ルールとして複数媒体へ展開するか

つまり、情報設計はデザインを制限するためのものではなく、表現の判断基準をつくるための工程です。

制作会社へ相談する前に、すべて決めておく必要はない

ここまで読むと、「発注前に全部整理しなければならない」と感じるかもしれません。

実際には、目的やターゲット、強みが社内で完全に言語化できていない段階でも相談できます。

大切なのは、分かっていることと、まだ決まっていないことを共有することです。既存資料、Webサイト、営業資料、過去の制作物などがあれば、それらを確認しながら必要な情報を整理できます。

私たちアメージングデザインでは、見た目を整える前に「誰に・何を・どう伝えるか」を確認し、情報整理・構成設計からデザイン制作へ進めます。

紙・Web・SNSなど複数の媒体へ展開するときは、整理した情報だけでなく、世界観やメッセージの軸をそろえることも大切です。チラシ→WEB→SNSの一貫性で反応は変わる?統一感を出す設計のコツもあわせてご覧ください。

まとめ|デザインは、情報を伝わる形へ組み立てることから始まる

デザイン制作で最初に考えるべきことは、色やレイアウトだけではありません。

誰に、何を、どの順番で伝え、何を根拠に理解してもらい、そのあとどこへ進んでほしいのか。これらを整理することで、初めて見た目の判断にも意味が生まれます。

チラシ、パンフレット、ポスター、冊子、Web、イラスト、キャラクターなど、媒体が変わっても基本は同じです。

制作内容がまだ整理できていない場合も、目的や手元にある情報を確認するところからご相談いただけます。

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