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デザインの作り方
2026年09月30日

広報誌、会報誌、記念誌、活動報告書、事業報告書、事例集、ガイドブックなどの冊子を制作するとき、「原稿はどこまで完成させておけばよいのか」「写真や図表はどんな状態で渡せばよいのか」と迷うことがあります。
冊子はページ数が多く、文章だけでなく写真、図表、プロフィール、キャプションなど複数の素材を組み合わせて制作します。そのため、文章をきれいに書き上げることだけでなく、「どの素材が、どの記事・ページに対応するのか」を分かる状態にしておくことが大切です。
この記事では、冊子制作前に準備したい素材の種類と、複数の原稿・写真を混乱なく整理してデザイン会社へ共有する方法を、企業・団体の担当者向けに具体的に解説していきます。
冊子制作そのものをご検討の方は、冊子デザイン制作サービスもご覧ください。
目次
冊子制作というと、すべての文章を完成させ、写真も選び終え、掲載順まで決めてからデザイン会社へ渡すものと思われがちです。しかし、情報量の多い冊子ほど、最初から完成形を作ろうとすると整理が難しくなります。
まず行いたいのは、今回の冊子に使えそうな文章・写真・図表・既存資料を集め、「何があるか」「何が未確定か」を見える状態にすることです。文章表現やページ割は、その後に全体の情報量を見ながら整理できます。
特に複数部署や複数の執筆者が関わる冊子では、完成原稿を待つより、先に素材一覧を作って進捗や不足情報を見える化しておくと、制作がかなり進めやすくなります。
冊子の種類によって必要な素材は異なりますが、広報誌・記念誌・報告書・事例集などでは、主に次の情報を確認しておくと、その後の判断がしやすくなります。すべてがそろっていなくても構いません。まず「あるもの」と「これから用意するもの」を分けます。
特集記事、あいさつ文、活動報告、事例紹介、インタビュー、解説文など、誌面に掲載する文章です。WordやGoogleドキュメントなど、文字を編集できる形式でまとめると確認しやすくなります。過去の冊子やPDFから流用したい文章がある場合も、どこを再掲載したいか分かるようにしておきます。
人物写真、活動風景、施設、商品、イベント、過去資料など、記事内容を補う写真です。原稿ファイルへ貼り付けるだけでなく、可能であれば元の画像データも別途用意します。どの記事に使う写真か分かるよう、ファイル名や写真番号を付けて管理します。
数値を示すグラフ、組織図、年表、フロー図、地図などです。画像しかない場合はそのまま共有し、ExcelやPowerPointなど元データがある場合は合わせて用意すると、誌面に合わせて再整理しやすくなります。数値の出典や集計期間も確認しておきます。
寄稿者、インタビュー対象者、役員、講師などを掲載する場合は、氏名、所属、役職、プロフィール文、顔写真をセットで管理します。肩書きや部署名は変更されることがあるため、掲載時点の正式表記を確認しておくと、その後の判断がしやすくなります。
写真説明、図表の出典、撮影者名、提供元など、本文以外に必要な情報です。写真だけを先に集めると、後から「誰が写っているか」「いつの写真か」が分からなくなることがあるため、画像番号とキャプションを紐付けて管理します。
団体ロゴ、ブランドガイドライン、過去号、既存パンフレット、社内資料、Webページなども冊子制作の参考になります。ただし、「そのまま掲載する原稿」と「内容を確認するための参考資料」は分けて渡すことが大切です。
冊子では、一つのWordファイルに数十ページ分の文章を連続して入れるより、記事やコーナーごとに「タイトル・本文・執筆者・状態」が分かる方が確認しやすくなります。
たとえば広報誌なら、「巻頭特集」「活動報告」「インタビュー」「お知らせ」のように原稿を分け、それぞれに管理番号を付けます。記念誌や社史なら、年代・章・寄稿者などの単位で分けておくと、あとから確認しやすくなります。
制作途中では、すべての原稿が同じタイミングで完成するとは限りません。未確定の文章を完成原稿と同じ状態で渡すと、どこまでデザインへ反映してよいか分からなくなります。
ファイル名や原稿管理表に「確定」「確認中」「仮原稿」「未入稿」などの状態を記載し、最新版がどれか分かるようにします。修正のたびに「最終」「最終2」「本当の最終」と増やすより、日付や版番号を付ける方が管理しやすくなります。
原稿準備の段階で、「この文章は1ページに入らないかもしれない」と心配して大幅に削る必要はありません。冊子全体の章立てや写真量を見ながら、文章の分量とページ構成を調整する方法もあります。
ただし、同じ内容の繰り返しや、掲載目的が分からない情報まで大量に残すと整理が難しくなります。「必ず掲載したい情報」「できれば載せたい情報」を分けておくと、構成時に判断しやすくなります。
写真は、WordやPowerPointへ貼り付けた画像だけでなく、できるだけ元の画像ファイルも一緒に共有してください。資料へ貼り付ける過程で画像が小さくなったり、圧縮されたりしている場合があるためです。
写真点数が多い冊子では、「01_巻頭_集合写真」「02_活動報告_会場全景」のように、記事名や番号が分かるファイル名にすると対応関係を確認しやすくなります。さらに、原稿内に「写真03をここで使用希望」などと記載しておくと、制作側で迷いにくくなります。
同じイベント写真でも、会場全体が分かる写真、参加者の表情が分かる写真、活動内容が分かる写真では役割が異なります。候補を大量に送る場合も、「この写真を必ず大きく使ってほしい」「この3枚から選択可」など優先度を付けると、誌面の構成を考えやすくなります。
人物写真や外部から提供された写真を掲載する場合は、社内のルールに沿って掲載可否を確認しておくと、その後の判断がしやすくなります。撮影者名や提供元の記載が必要な場合は、写真番号と一緒にクレジット情報を管理します。制作後に確認を始めると差し替えが発生することがあるため、分かる範囲で早めに整理しておくと、あとで迷いにくくなります。
活動報告書や事業報告書では、表やグラフが多くなることがあります。過去資料から切り抜いた画像だけを渡すと、数字の修正や色・文字サイズの統一が難しくなる場合があります。
Excelの表、PowerPointの図、CSVなど元になるデータがある場合は、参考画像と合わせて共有できると、誌面に合わせて調整しやすくなります。誌面全体のデザインに合わせて図表を作り直す場合にも、元データがあると正確に整理しやすくなります。
売上、利用者数、活動件数、アンケート結果などを掲載する場合は、数値だけでなく、対象期間・単位・出典・注記も確認しておくと安心です。「2026年度」「2026年9月時点」「単位:人」などの条件がそろっていると、図表の誤解を防ぎやすくなります。
冊子制作では、文章はWord、写真は共有フォルダ、図表はExcel、確認事項はメール、と情報が分散しやすくなります。素材そのものは複数形式でも構いませんが、「何がそろっていて、何が不足しているか」は一つの管理表で確認できるようにします。
次のような項目をExcelやGoogleスプレッドシートにまとめると、社内担当者と制作会社の双方で進捗を把握しやすくなります。
| No. | 記事・項目 | 必要素材 | ファイル名/場所 | 状態・確認事項 |
|---|---|---|---|---|
| 01 | 巻頭あいさつ | 本文・顔写真 | 01_greeting.docx / photo01.jpg | 本文確定・肩書き確認中 |
| 02 | 活動報告 | 本文・写真3点 | 02_report.docx / photo02-04 | 写真03のみ掲載許可確認中 |
| 03 | 実績データ | 表・グラフ | 03_data.xlsx | 数値確定・グラフは再作成希望 |
| 04 | 寄稿者紹介 | プロフィール・顔写真 | 04_profile.docx / photo05.jpg | 原稿未入稿 |
管理項目は冊子の内容に合わせて調整します。重要なのは「原稿・素材の最新版」と「未確認箇所」が一目で分かることです。
広報誌、会報誌、記念誌、社史などでは、多くの人から原稿を集めることがあります。原稿の内容より先に、提出方法や締切、ファイル名のルールを決めておくと、編集担当者の負担を減らせます。
複数人からバラバラの形式で届いた原稿を、最後に一人で整理し直すと時間がかかります。完全に同じ書式へ整える必要はありませんが、「何を提出するか」「どのファイルが最新版か」を共通ルールにしておくことが大切です。
冊子制作では、原稿をすべて完成させてからでないとデザイン会社へ相談できないわけではありません。むしろ、情報量が多い冊子ほど、手元にある原稿や写真、過去資料を一度見ながら、「何をどの章で扱うか」「写真と文章をどう組み合わせるか」を整理した方が進めやすい場合があります。
私たちアメージングデザインでは、冊子の目的・読者・発行背景・掲載予定の内容を伺い、原稿や素材がまとまりきっていない段階でも、情報整理やページ構成からご相談いただけます。文章・写真・図版をどう組み合わせれば読みやすくなるか、制作前の整理から一緒に考えていきます。
広報誌・会報誌・記念誌・活動報告書・事例集・ガイドブックなど、資料が複数に分かれていて「何から整理すればよいか分からない」という段階でも、まず現在ある資料をご共有ください。
情報整理の基本は、「デザインの本質は『情報の整理』。制作前に情報の設計が必要な理由」も参考になります。
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