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デザインの作り方
2026年09月29日

新商品のパッケージを作ることになったとき、「どんな色にするか」「どんな写真を使うか」「おしゃれな雰囲気にしたい」と、つい見た目から考えたくなりますよね。
でも、パッケージデザインの方向性を考える前に整理しておきたいのが、「この商品の何が魅力なのか」「誰に届けたいのか」「競合商品と何が違うのか」という商品の中身です。
同じ商品でも、誰に・どこで・どんな場面で選んでもらいたいかによって、パッケージで優先して伝える内容や、ふさわしい印象は変わってきます。
この記事では、企業の商品担当者・開発担当者の方に向けて、パッケージデザインを始める前に整理しておきたい情報を、順番に解説していきます。
関連サービス:パッケージデザイン・パッケージ制作サービス
目次
パッケージは、商品の外側をきれいに整えるだけでなく、店頭やECで商品を初めて見る人に、「どんな商品なのか」「自分に合いそうか」「ほかの商品と何が違うのか」を短い時間で伝える役割があります。
そのため、色や書体、写真、イラストを決める前に、まず「何を伝えるためのパッケージなのか」を整理しておくことが大切です。
商品の強みが曖昧なままデザインを始めると、社内でも「もっと高級に」「もっとかわいく」「もっと目立たせたい」と判断基準が増え、方向性がまとまりにくくなります。
反対に、伝えたい魅力と届けたい相手が見えていれば、デザイン案を見たときにも「好き・嫌い」だけではなく、「この商品らしさがきちんと伝わっているか」という基準で考えやすくなります。
デザイン前の情報整理については、「デザインの本質は『情報の整理』。制作前に情報の設計が必要な理由」でも詳しくご紹介しています。
最初に行いたいのは、商品について社内では当たり前になっている情報を、一度、初めて見る人にも分かる言葉へ整理することです。商品担当者にとっては常識でも、お客様にはまだ伝わっていないことがあります。
素材、製法、機能、味、香り、サイズ、使い方、保存方法など、その商品を説明する事実情報を洗い出します。この段階では良し悪しを決めず、まずは事実を出してみましょう。
なぜこの商品を作ったのか、どんな課題やきっかけから生まれたのかを整理します。開発背景をそのまま大きくパッケージに載せるとは限りませんが、商品の意味やブランドの姿勢を考える大切な材料になります。
原材料、産地、職人の技術、製造工程、使い心地、品質管理など、「ここだけは譲れない」という点を書き出します。こだわりがたくさんある場合も、最初から絞り込まなくて大丈夫です。まずは出したうえで、あとから優先順位を考えていきます。
自宅で日常的に使う商品なのか、贈り物なのか、外出先で使うのか、特別な日に選ばれる商品なのか。使用場面が違えば、求められる印象や、パッケージから伝えたい価値も変わってきます。
商品の特徴を洗い出したら、次に考えたいのが、その特徴がお客様にとってどんな意味を持つのかです。企業側が大切にしている技術や素材も、そのままでは魅力が十分に伝わらないことがあります。
| 商品側の事実 | お客様にとっての価値 | パッケージで伝える方向 |
|---|---|---|
| 地元産の原材料を使用 | 産地や作り手が見え、安心感や地域性を感じられる | 産地・素材・作り手をどう見せるか |
| 独自の製法で手間をかけている | ほかの商品とは違う品質や特別感を感じられる | 製法そのものより、何が違うのかを短く伝える |
| 持ち運びしやすいサイズ | 外出先でも使いやすい | 利用シーンを想像できる見せ方にする |
| 贈答用として企画 | 贈る相手にも喜ばれそう、きちんとした印象がある | 上質感・特別感・贈りやすさを伝える |
「無添加」「国産」「職人仕上げ」といった言葉を載せること自体を目的にするより、それがターゲットにとってなぜ魅力なのかまで考えてみましょう。そうすると、パッケージで優先したいメッセージが見えやすくなります。
パッケージデザインでは、「30代女性」「ファミリー層」のような属性だけでは、方向性を決めにくいことがあります。同じ年代でも、商品を選ぶ理由や価値観、購入する場面はそれぞれ違うからです。
ターゲットを考えるときは、次のような項目まで整理すると具体的になります。
ターゲットを細かく設定する目的は、人物像を作ることそのものではありません。その人が商品を見るときに、何が最初に伝われば「自分に合うかもしれない」と感じてもらえるかを考えるためです。
同じ商品でも、百貨店、スーパー、専門店、イベント、ECサイトでは、商品が見られる環境が違います。販売場所も、デザイン前に確認しておきたい大切な情報です。
商品棚では、競合商品と同時に見られます。棚の高さ、商品の向き、正面から見える面積、周囲の商品色なども第一印象に影響します。「単体できれいに見えるか」だけでなく、並んだ状態でも商品の特徴が伝わるかを考えておくと安心です。
ECでは実物を手に取れず、一覧画面や商品画像の小さなサムネイルで最初に見られることがあります。細かな質感や小さな説明文だけに頼らず、画面越しでも商品名や特徴、ブランドの印象が伝わることが大切です。
贈答用なら、「渡したくなる」「受け取ったときにうれしい」という価値も加わります。イベントや限定商品なら、その場でしか買えない特別感や、思わず持ち帰りたくなる印象も大切な判断材料になります。
競合調査というと、色や形を見比べて「他社が青だから赤にしよう」と考えたくなることもありますよね。でも、最初に比べたいのは見た目よりも、商品としてどんな違いがあるのかです。
競合商品について、次の項目を並べて比較してみましょう。
比較したうえで、「どう目立たせるか」より、「自社の商品には、競合とは違うどんな選ぶ理由があるのか」を言葉にしてみてください。この違いが整理されていれば、色や写真などの表現を考えるときにも軸がぶれにくくなります。
店頭やECで競合と並んだときの見え方は、「売り場で選ばれるパッケージとは?競合商品との違いを伝えるデザインの考え方」で詳しく解説していきます。
商品には、素材、製法、価格、使いやすさ、ストーリーなど、いくつもの魅力があります。けれど、パッケージの正面ですべてを同じ強さで伝えると、「何の商品なのか」「何が特別なのか」が分かりにくくなってしまいます。
そこで、まず「この商品の一番の魅力は何か」を一つ決めてみましょう。それは、企業側が最も苦労した部分と同じとは限りません。ターゲットが商品を選ぶ場面で、最も意味を持つ魅力を優先することが大切です。
決めるときは、次の3つが重なる部分を探します。
この3つが重なる要素は、商品名・キャッチコピー・写真・イラスト・色など、パッケージ全体を考えるときの判断基準になりやすいポイントです。
商品の魅力とターゲットが見えてきたら、次にパッケージから受け取ってほしい印象を言葉にします。
ここで「おしゃれ」「目立つ」「高級」といった一語だけにすると、人によって思い浮かべるイメージが大きく変わります。例えば、次のように少し具体化すると方向性を共有しやすくなります。
印象を2〜3語程度に絞ると、色・書体・写真・イラスト・素材などを選ぶときにも、社内や制作会社で方向を共有しやすくなります。
パッケージの方向性がまだ固まっていなくても、次の内容が分かると、ヒアリングや企画を進めやすくなります。
すべてが決まっていなくても大丈夫です。「特徴はたくさんあるけれど、何を一番にすればよいか分からない」「ターゲットを社内で決めきれていない」という段階から、整理しながらパッケージの役割を決めていくことができます。
制作事例:パッケージデザイン制作事例を見る
パッケージデザインは、完成した商品説明を受け取って見た目だけを整えるところから始めなくても大丈夫です。
私たちアメージングデザインでは、商品の背景やこだわり、届けたい相手、販売する場所、競合商品との違いなどをヒアリングしながら、「この商品は何を魅力として伝えるべきか」を一緒に整理するところからご相談いただけます。
商品ロゴやネーミング、キャラクター・イラストなどが必要な場合も、パッケージだけを単独で考えるのではなく、商品全体の世界観とのつながりを見ながらご提案いたします。ロゴデザイン制作についてもあわせてご相談いただけます。
「商品はできているけれど、パッケージの方向性が決まらない」「競合との違いをどう見せればよいか分からない」といった段階からでも、どうぞお気軽にご相談ください。
選ばれる価値をデザインして
貴社の魅力を見える化・伝わる化しませんか?