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自分らしさってアメージング!#09 新たな道の発見と落胆
それから僕は絵の楽しさにはまりました。
共働きの両親のもと、
ひとりの時間も多く、
お店の片隅で、
いつも夢中でチラシの裏や紙に絵を描いていた子ども時代を
再現するように、この頃は「描く」という行為自体が、
面白く懐かしく新鮮でした。
あの頃をふと思い出しながら、
僕は目に入るものを描き、
その日感じた事を描き、
頭の中で、
夢の中で、
描いて描いて描き続けました。
それからまた大学の夏休みが終わった頃、
僕は1年前に友だちが勧めてきた編入学のことを思い出し、
気づいたときには本屋へ走り本を手に取っていました。
インターネットでも調べてみると全国に数カ所、
編入学試験を実施している美術関係の大学があることを知り、
テンション急上昇!
しかし、受験条件や過去の入試合格者の作品を見てすぐさま落胆。
僕自身、編入学を受ける条件を満たしていないところも多く、
(受験資格はある程度美術の勉強をして基礎が必須なところが多かった)
そもそも合格者の絵を見て、一瞬にして落ち込み、
美術関係の大学編入の熱い気持ちは数日で冷めてしまいました。
いや、凍らせ砕いて捨てた。
と言う方が近いかもしれません。
いまさら基礎や入試用の絵を習ってまで、
美大にいく気はない。
今絵を描いていて楽しいのは、
自分が描きたい絵を描いているからだ。
バンドと同じで気がつけば、
絵も僕は自分の表現手段のひとつとなっていたのです。
大学編入は忘れよう…。
それでも今の環境から右半身リタイヤしていた僕は、何かを決断をしなければなりませんでした。
講義も欠席して絵を描いてばかりだったため、
単位も落として、おそらく3年生には上がれない。
何よりも割れた砂時計からサラサラと時間が流れ落ちているのを、
何もしないで見ている事は出来ませんでした。
そう思っていた頃、
また新たな道を発見したのでした。