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自分らしさってアメージング!#05 落書きの教科書と…「十九の夜」
大学に入って二度目の春を迎えました。
一年過ごしてみて、
残りの三年がテレビの天気予報よりも高い確率で予報可能に。
「一年を通して曇り空でしょう。
時折、日差しが見えることもありますが、
それはあなたの力ではありません。
今のままでは快晴はありえません・・・」
新しい講義のテキストは
僕にとってまた真っさらなキャンバスを与えられたのと同じでした。
相変わらず落書きをして、
授業の後は友達とカラオケに行って、
お酒を飲んで日々を消費して、
傍から見たら「大学生」はやっていたのだろうけれど、
なんか不完全燃焼で、
なんか収まりが悪くて、
なんとなく他の人がよく見えたり、
自分の置かれた場所の外にいつも心が向いていました。
そんなループする日々の中、
ある日、ひとりの友達が僕の教科書の落書きを見て褒めてくれました。
「すげーなぁ、やっぱうまいなぁ」
僕はいつものように、そうかな…という顔をして少し照れながら描き続けていました。
「才能あるんじゃない?」
僕はその言葉にはっとしました。
才能…か…。
僕の落書きの手は止まった…。
そして、
頭の中で落書きの続きを描き始めたのです。
絵か。
絵、得意だったなぁ
保育園のときも、小学校のときも、中学も高校も。
僕の絵を見て笑顔で褒めてくれた祖父母に両親、先生や友達
の顔が走馬灯のように思い出されました。