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自分らしさってアメージング!#16 二十歳、はじめての受験
20歳にして初めての本気受験。
高校、大学と真っ向勝負の受験はせずに、
推薦入試という内申点と小論文・面接で高校に入り、
統一試験という附属高校専用の試験で大学へ進学してきた僕にとって、
大学入学後、この歳にして初めて自らこの勝負に出るとは思ってもいませんでした。
受験日当日、僕は中学の美術の時間に使っていた絵の具セットを久々に出して鞄にいれました。
また、デッサンに使う3本のトンボ鉛筆を鉛筆削りでとがらして、
プラスチック消しゴムと一緒にいれ、日大芸術学部のある江古田へ向かいました。
「日芸?
それは厳しいなぁ。
好きだけじゃ行けないからね」
「あそこは今からは無理だよ。
行く人は高1から専門の予備校行って絵を習ってるよ」
「やめときな!そんな、甘くないんだから」
高校時代、
なんとなく名前は知っていて、
なんとなく面白そうだと思っていた日芸。
大学に進学する過程で何度が担任にも伝えたことがありましたが、
先生や人生の先輩たちからは上記の様な言葉をもらい、度々一蹴されるだけ。
もちろんなんとなく行けたらいいかな程度の関心度だったため、
あぁ難しいのか、じゃあ無理だなと、小さく咲いた花を雑草と思い込み摘み取っていました。
それでも今、目の前には
なんとなく行きたいなと想い描いていた大学が立っている。
僕は一階にある実技1の試験会場へ向かいました。
そこにはすでに数十人の受験生が、デッサンの準備中。
この後、僕は席に座るなり
ひとつめのショックを受けることになったのでした。