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デザイン提案でクライアントに伝えている3つのポイント
「デザインの提案を受けても、なぜその形になったのかが分からなかった」
「見た目はきれいだけど、どう活用すればいいのか説明がなかった」
こうした声は、実際にクライアントから耳にすることが少なくありません。
デザイン提案は単にビジュアルを見せる場ではなく、『なぜそのデザインに至ったのか』『どう成果につながるのか』を共有する重要なプロセスです。
私たちは提案の場で必ず「これだけは外さない」という3つのポイントを伝えています。
今回はその考え方を整理し、提案を受ける側にとっても役立つ視点をご紹介します。
デザインの背景と目的を伝える
デザインは偶然できあがるものではなく、『目的に基づいた設計』があってこそ成立します。
そのため提案時には、まず「今回のデザインが何を解決しようとしているのか」を丁寧に説明します。
例えば新規顧客獲得を目的としたLPであれば、「初めて訪れる人に信頼感を与えること」を最優先に据えた設計にしたことを伝えます。
あるいは採用パンフレットであれば、「求職者が安心して応募できる情報整理を意識した」ことを背景として共有します。
『このデザインはなぜ必要か』を伝えることで、クライアントは「単なる見た目」ではなく「課題解決の手段」としてデザインを捉えやすくなるのです。
ターゲットの視点からの理由を示す
次に必ず伝えるのが『誰にどう伝わるか』というターゲット視点です。
デザインの良し悪しは制作者やクライアントの好みで決まるものではなく、受け手であるユーザーの行動にどのように影響を与えるかで判断されます。
例えば、「20代の若年層に向けたサービス」であれば、スマホでの閲覧を前提に余白を大きくとり、直感的に理解できるビジュアルを提案する。
「信頼が重視される士業のホームページ」であれば、落ち着いた配色や信頼性を高める構成を採用する。
こうした理由を具体的に伝えることで、クライアントも「ターゲットが受け取る印象」をイメージしやすくなります。
『ユーザーの行動をどう変えるか』を意識した説明があると、提案は「好みの話」ではなく「成果につながる話」に変わります。
行動導線と成果イメージを共有する
提案の最後に伝えるのは、『このデザインでユーザーがどのように行動し、どんな成果につながるのか』です。
いくらきれいなデザインでも、行動導線が設計されていなければ成果には結びつきません。
例えば、チラシからLPへ誘導する導線を考える場合、「QRコードの配置位置」「キャッチコピーの強調」「ボタンカラーの工夫」などを説明し、ユーザーがスムーズに次の行動に移れる流れを明示します。
また、「資料請求から問い合わせ、そして来店まで」のステップを可視化することで、クライアント自身も完成後の運用をイメージしやすくなります。
『このデザインでユーザーはどう動くのか』を伝えることは、提案を「成果に直結するシナリオ」に変える重要な要素です。
提案の場がクライアントとの協働の場になる
ここまで紹介した3つのポイントは、デザインの「見せ方」だけでなく、クライアントと制作会社の「関係性」にも大きな影響を与えます。
背景や理由、導線を丁寧に伝えることで、クライアントは安心して意見を言いやすくなり、提案は一方通行ではなく双方向の対話になります。
実際にクライアントから「なぜこの色なのか分かって安心した」「自分たちの課題が整理された」といった声をいただくことも多く、提案の場そのものがプロジェクトの成功を左右していると実感しています。
提案とは「完成品を見せる場」ではなく、「成果を一緒に作り上げる場」なのです。
まとめ
デザイン提案で伝えるべきことは、『見た目の説明』ではなく『目的・理由・成果への流れ』です。
背景と目的を明確にし、ターゲット視点から理由を説明し、行動導線を具体的に共有する。
この3つを押さえることで、提案は単なる報告ではなく、クライアントとの協働のプロセスになります。
結果的にクライアントは「納得感」を持ち、完成後の活用にも積極的になれます。
それが最終的な成果を大きく左右するのです。
私たちアメージングデザインでは、戦略設計から参加し、企業やサービスの強みを「伝わるカタチ」にするサポートを行っています。
見た目だけでなく、「伝わるための仕組み」としてのデザインが必要な方は、ぜひご相談ください。
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